病気の説明

インフルエンザ

症状

ふつうのかぜに比べて症状がひどくなります。

さむけと高熱、3~5日
全身がだるい、食欲がない
頭痛、手足の筋肉痛、腰の痛み
おなかが痛い、吐く、下痢
のどの痛み、鼻みず、咳

迅速診断と早期治療

インフルエンザかどうかを外来で迅速診断することができます。ただし、検査は100%ではありません。周りの流行状況や症状から医師が判断します。
インフルエンザと診断されたら、早期に治療薬を飲む、または、吸入すると症状を軽くすませることができることがあります。

家庭で気をつけること

①休む家で寝ているのが一番大事です。
②保温寒くない程度の暖房、暑すぎない程度の調節をしましょう。
食事子どものすきなもので消化のよいものを与えます。
水分を十分にとるように心がけてください。
入浴疲れさせないように、と気をつけて、お風呂でサッパリさせるのはかまいません。

次の診察

熱が5日以上続く、元気がなくなった、何度も吐く、水分が取れない、咳で夜ねむれない、など、「いつもと違うぞ」と思ったら、午前中の早めに受診してください。
けいれんをおこしたら、至急、病院へいきましょう。

登園基準

平成24年4月よりインフルエンザの登園基準が変わりました。
解熱してもすぐに登園せず、体力が回復するまで家でゆっくりごろりとしていましょう。

インフルエンザのときの解熱薬にはアセトアミノフェン(またはイブプロフェン)を使います。
これ以外の解熱薬はインフルエンザ脳炎との関連が指摘されているため使わないようにしましょう。



ウイルス性胃腸炎(嘔吐下痢症)

ロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルスなどによってうつる病気です。突然吐き始め、続いて水のような下痢(レモン色~白色)になります。熱が出ることもあります。症状が改善するまで1週間くらいかかります。嘔吐や下痢をすることで入ってきたウイルスを出そうとしているので、無理に症状を止めようとすると病気が長引く可能性があります。経口補水療法や食事療法でうまくのりきるようにしましょう。

ウイルスは数週間から数ヶ月間、便から排泄されます。

治療

  • 家庭での、経口補水療法や食事療法が一番大切です。
  • 吐き続ける時や脱水が強い時は、入院して点滴が必要になります。

経口補水療法

吐き気があるとき

  • なるべく早期に開始するのがベストといわれています。

はじめは、なめる程度、1さじ分の水分(5ml以下)を、5分から10分間隔で与えます。

吐き気がおさまってきたら、1回の量を10ml、20mlと量を増やしましょう。

下痢だけになったら、水分を十分に与えてください。

食事療法

吐き気がおさまってから

  • 重湯、お粥、うどんなどの炭水化物を中心に与えてください。
  • タンパク質や、脂質は消化に時間がかかり腸に負担をかけるので避けましょう。

水分は何を与えればいいのですか?

高ナトリウム、低浸透圧の飲み物が適しています。
ソリタ顆粒、アクアライトORS、オーエスワンなど。
その他に、お茶や麦茶、うすめたりんご果汁でもかまいません。
また、赤ちゃんにとって最良の補水液は、母乳とミルクです。

★その他のイオン飲料水は低ナトリウムで高浸透圧のものが多いので多量に与えないようにしましょう。

点滴は体の電解質や水分のバランスを補正するもので、いわゆる栄養剤ではありません。すぐに点滴にたよらず、まずは家庭でのケアを重視しましょう。

次に受診する時、飲んだ水分の量、嘔吐や下痢の回数などをメモして来てください。
 また、尿検査で体のバランスがくずれているかが分かります。